MF2019プログラム

MF2019プログラム 2019年11月28日(木)10:00 – 17:45

午前

開会宣言(10:00 – 10:05)

大会委員長
国立情報学研究所 名誉教授
淺野 正一郎

<プロフィール>
高速インターネット、情報社会基盤制度、交通基本制度などの分野で活動している。OECD情報コンピュータ通信政策会議副議長・議長、2013-2017年交通政策審議会会長などを務める。

ご挨拶(10:05 – 10:10)

経済産業省 商務情報政策局 情報産業課
ソフトウェア・情報サービス戦略室長
田辺雄史 氏

<プロフィール>
1997年早稲田大学大学院理工学研究科修了後、通商産業省(現経済産業省)に入省。2000年以降内閣官房、経産省、IPA等において、サイバーセキュリティ政策、IT政策に長年従事。2017年よりIPA産業サイバーセキュリティセンターの立上げ・運営を陣頭指揮。このほか、米国大学院への留学、JETROデュッセルドルフ、在オーストラリア日本大使館への赴任等、幅広い海外経験を経て、2019年より現職。米国公認会計士。

基調講演I(10:10 – 11:10)
「DXレポート作成の背景と政策展開」
 -データとデジタル技術の重要性をドメインモデルの観点から-

(概要)
経済産業省では、我が国企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現していく上でのITシステムに関する現状の課題の整理とその対応策の検討を行い、『DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開〜』として報告書を取りまとめた。本講演では、政策担当者としての同レポートを取りまとめるにあたっての問題認識や企業競争力強化に関して、クラウドやエッジの技術動向や競争力強化のための方向性、政策展開の観点から議論する。

経済産業省 商務情報政策局 情報産業課
ソフトウェア産業戦略企画官
和泉憲明 氏

<プロフィール>
静岡大学情報学部 助手、産業技術総合研究所(産総研)サイバーアシスト研究センター研究員、産総研情報技術研究部門・上級主任研究員などを経て2017年8月より現職。博士(工学)(慶應義塾大学)。その他、これまで、東京大学大学院・非常勤講師、北陸先端科学技術大学院大学・非常勤講師、大阪府立大学・文書解析・知識科学研究所・研究員、先端IT活用推進コンソーシアム(AITC)顧問などを兼務。

基調講演II(11:10 – 12:10) 
「AI x 量子コンピュータ時代のモデリング」

(概要)
人とモノと作業を予測し、その予測をもとに最適解を導き出す。
わたしたちは、AIと量子コンピュータを駆使する「MAGELLAN BLOCKS」を通じて、そのような取り組みを行っています。取り組めば取り組むほど、単純な予測x最適化ではなく、社会全体を変えるような動きにつながりはじめています。こうした時代にとって考えなければならないモデリングとは何か。システムや社会はどのように変わるのか。こうしたことについてお話させていただきます。

株式会社グルーヴノーツ 代表取締役社長
最首英裕 氏

<プロフィール>
大学卒業後、地域再開発コンサルタントを経て、ネットワークエンジニアとして活動。米Apple社の製品開発に従事し、その後も数々の製品開発を手がける。1998年、ベンチャーを創業し、3年後にJASDAQ上場。2011年、株式会社グルーヴノーツ 代表取締役に就任。2019年、世界で初めて量子コンピュータの商用サービス化に成功。機械学習の民主化を実現すべく、「MAGELLAN BLOCKS」事業を推進。

昼 食(12:10 – 13:10)

午 後(講演会とワークショップを2トラックで開催)

講演会

(13:10 – 14:00)

「ETロボコンにおけるモデリングとその評価方法」
〜ETロボコンのモデリングはどう変わってきたか〜

(概要)
今年で18回目となったETロボコン(ETソフトウェアデザインロボットコンテスト)はレゴ®︎マインドストーム®︎で作られた同一の機体を用いて、中に搭載するソフトウェアで競うロボットコンテストです。競技だけでなく、参加者が提出したモデルを評価し、競技とモデルの両方で総合的な順位を決定するのが大きな特徴です。現在では12地区259チームが参加する大きな大会となっています。本セッションではETロボコンが提供するモデリング課題と、評価方法、それらの変遷を実際のモデルを使いながら紹介します。

ETロボコン本部審査委員長
富士ゼロックス株式会社SOL
基盤開発統括グループ 開発5G グループ長
土樋祐希 氏

<プロフィール>
1997年富士ゼロックス入社。20年以上複合機の組込みソフトウェアに従事。xtUMLを用いてモデルからコードを生成する環境構築に携わり、2000年にプロダクトを市場導入。2019年よりクラウドサービスのグループに移動。2008年にETロボコンに参加し、地区大会でモデル部門優勝。2010年からは社内のETロボコン活動を推進。2015年よりETロボコンの本部審査員となり、課題の設定などに携わる。2018年より審査委員長を拝命。日本のxtUMLユーザ会xtUML.jp会長も務める。

(14:00 – 14:50)

「Society 5.0の実現に向けての
  System of Systemsエンジニアリング」

(概要)
Society 5.0の目指す社会-技術システムを形づくるためには,System of Systems(SoS)エンジニアリングのアプローチをとる必要があると考えられる。本講演では,さまざまな構成システムが複雑に相互に関係し、独立してマネジメントされ、運用される社会-技術システム全体を、社会的合意を維持してマネジメントしていくためにはどのような仕組みや活動が必要になるかを論じたいと思います。JST未来社会創造事業の探索研究で提案した、SoSアーキテクチャに基づく社会システムのマネジメントシステムについてご紹介します。

慶應義塾大学大学院
システムデザイン・マネジメント研究科
研究科委員長・教授
西村秀和 氏

<プロフィール>
1990年3月工学博士(慶應義塾大学)。同年4月より千葉大学助手。1995年より同助教授。2007年4月より慶應義塾大学教授。現在、同大学院システムデザイン・マネジメント研究科委員長・教授。著書『MATLABによる制御理論の基礎』(共著)他、翻訳書『システムズモデリング言語 SysML』、『システムズエンジニアリングハンドブック第4版』他。 日本機械学会フェロー、IEEE、INCOSEなどの会員。

(15:00 – 15:50)

「アジャイル時代のモデリング」

(概要)
モデリングのパワーを活かしながらアジャイルに開発を進める、軽量モデリングの手法とその事例についてお話します。アジャイル開発では、動くコード(そして自動化テスト)が重要な成果物として扱われます。
では、設計はどこに行ったのでしょう?モデリングはもういらない?UMLは死んだ?ぼくはそう思いません。

株式会社永和システムマネジメント 代表取締役社長
株式会社チェンジビジョンCTO
Scrum Inc. Japan 取締役
平鍋健児 氏

<プロフィール>
福井での受託開発を続けながら、オブジェクト指向設計、組込みシステム開発、アジャイル開発を推進し、UMLエディタastah*を開発。現在、国内外で、モチベーション中心チームづくり、アジャイル開発の普及に努める。昨年福井に、Agile Studio Fukui を開設。ソフトウェアづくりの現場をより生産的に、協調的に、創造的に、そしてなにより、楽しく変えたいと考えている。著書『アジャイル開発とスクラム〜顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント』、翻訳『リーン開発の本質』、『アジャイルプロジェクトマネジメント』など多数。

(15:50 – 16:40)

「モジュールとしてのマイクロサービス」と
「分割単位としてのドメイン」について考える

(概要)
昨今のシステムは社内外のシステムと連携していて境界定義が難しいといわれます。マイクロサービスの文脈でもどのようにシステムを分割するかの議論があります。実はこれは50年来続く「部品の分割=モジュール化」の歴史といえます。最近ではこの部品の分割単位としてドメイン駆動設計の「ドメイン」がよく話題になります。「モジュール」と「ドメイン」にどんな関係があるのでしょうか。Chatwork社でのマイクロサービス化の事例も踏まえながらマイクロサービス設計を「モジュール」と「ドメイン」の軸で語りたいと思います。

Chatwork株式会社 テックリード
加藤潤一 氏

<プロフィール>
Chatwork 2014年7月 テックリードとして入社。業界歴25年、小学四年生で初めてプログラムを組む。FA系、オープン系、ウェブ系など様々の現場を経験。大手Web企業において、Scalaやドメイン駆動設計を採用した大規模な基盤系システムの開発に従事。現職では、次世代チャットワーク開発に従事している。

ワークショップ

(13:10 – 14:50)

「モデルベース思考の基礎と応用」
〜汎用的な思考からシステム開発まで〜


(概要)
本ワークショップでは、物事をシンプルに四角と線で表現する「モデルベース思考」の基本的な理解とシステム開発における活用について扱います。 前半はモデルベース思考の基礎を学びます。具体的には、モデルベース思考の表記法を知り、演習問題を通してモデルに慣れます。 後半ではシステム開発におけるUMLモデリングでの活用について学びます。具体的には、モデルベース思考とシステム開発におけるモデリングの関係性を理解し、演習問題を通してシステム開発にモデルベース思考が活用できることを学びます。
※参加条件: UMLのクラス図の読み書きができる (簡単なものでも全く構いません)
1年以上のソフトウェア実開発の経験がある (必須ではありません)

東京大学 大学総合教育研究センター
特任講師
吉田塁 氏

<プロフィール>
全ての物事を四角と線で表現する「モデルベース思考」の活動に約10年間携わり、手法やワークショップを開発してきた。講師の専門であるアクティブラーニングの知見を活用して、数多くのワークショップを企業や大学で実施し、高い評価を得てきた。著書に「スーパープログラマーに学ぶ 最強シンプル思考術」「博士になったらどう生きる?」などがある。

株式会社豆蔵 技術コンサルティング事業部
チーフコンサルタント
小黒登行 氏

<プロフィール>
金融系ソフトハウスからメーカーでのエンジニアを経て、組込み分野におけるオブジェクト指向技術のコンサルタントとして現場支援や人材育成に携わるとともに、コミュニティの活動にも参加。現在はオブジェクト指向・UML・要件定義・テストなどのコンサルティング・人間系の組織課題解決ファシリテーションを主たる活動としている。

(15:00 – 16:40)

「UMTPモデリングワークショップ」


(概要)
アジャイル開発が主流となり、価値のあるソフトウェアを提供するためには ユーザを含めて全員で、素早く作るものの認識を合わせていくことが重要です。対話によるシステム開発にUMLを使用したモデリングを使うことでより、厳密で 有用な対話を開発につなげることができます。 そこで、その場の全員で意見を出し合ってより良いモデルを作るためのプロセスを 簡単なワークシートにまとめました。モブプログラミングならぬモブモデリングをぜひ体験してみてください。ワークでは、オブジェクト図とクラス図を使用します。

UMTPモデリングワークショップ
株式会社オージス総研 ビジネスイノベーションセンター
原田巌 氏

<プロフィール>
アジャイルでのモデリング活用について発表や普及を行っている。 現場でもアジャイル導入やアジャイルのコーチングだけでなく、開発プロセス策定やオブジェクト指向分析、設計、実装など、現場でチームに合ったより良い開発方法を支援、 実行している。 スクラムアライアンス認定スクラムプロフェッショナル

休憩 16:40 – 16:50

UMTP:モデリング用語部会 活動紹介(16:50 – 17:00)

UMTPモデリング用語部会 佐野建樹(NEC ソフトウェアエンジニアリング本部 シニアマネージャー)

今日のモデリング:Retrospectives(17:00 – 17:40)

司 会:プログラム委員 羽生田栄一 (株式会社豆蔵 取締役)
参加者:土樋 祐希 氏、平鍋 健児 氏、加藤 潤一 氏

御 礼(17:40 – 17:45)

大会副委員長 堀内一 (元東京国際大学教授)

※プログラムの内容・講演者などは都合により予告なく変更する場合があります。予めご了承ください。