アジャイル開発事例セミナー&ワークショップ 開催報告 2013-02-25

アジャイル開発事例セミナー&ワークショップ 開催報告
 2013年2月25日夕方、オージス総研殿(東京 品川)にて「アジャイル開発事例セミナー」が開催されました。これは、アジャイル開発でUMLを適用するため、「アジャイル開発でのUML適用ガイドライン(仮称)」の作成を計画している当協議会のアジャイル開発部会(主査:中原俊政(東京情報大学非常勤講師))が、情報収集の一環として、アジャイル開発でのノウハウの収集と、導入効果を理解することを目的に企画・実施したものです。
 今回は、「スクラム導入に必要な現場づくり」と題し、社内アジャイルコーチ、スクラムマスターとして、アジャイルな開発(スクラム)の導入や現場改善、組織改革に取り組まれているNECビッグローブ株式会社松浦洋介様にご講演いただきました。
 これからアジャイル開発を計画している皆様、あるいは、すでにアジャイル開発を適用し、目前に立ちはだかる従来の開発スタイルの壁に悩んだことや、深みにはまり苦しんだことのある皆様には、大変参考となる講演でした。
NECビッグローブ株式会社
サービス開発本部 サービスラボグループ
松浦 洋介 様
【講演概要】
 より価値の高いソフトウェア製品を提供するには、従来の開発プロセスを見直し改善することが重要です。なぜならば、現在の市場では、競争速度が速く、ビジネスモデルの賞味期限が短縮しているため、従来のウォーターフォール型開発では対応できないことがあるからです。

我々の組織では、アジャイルな開発プロセスのスクラムを導入して改善しています。アジャイルな開発をすることが目的ではありません。効率良く改善してお客様により高い価値を提供するのが目的です。その目的を達成するためには、自分達に合ったアジャイルのプラクティスを取り入れ、現場で改善していくことや従来の考え方を変えることが大切です。

本講演では、従来のウォーターフォール型開発からアジャイルな開発へ現場を変えるのに必要な事例を、よくある現場の課題と解決策を交えて紹介していきたいと思います。

よくある現場での課題の一例として挙げた10のアンチパターンを基に、一つ一つのパターンに対し、これまで現場で進めてきたアクションとチェンジをご紹介いただき、アジャイル開発での取るべき行動の本質に触れる講演で、参加いただいた皆様にとって大変ご満足いただける講演であったことが、アンケートでも窺い知れます。

スクラム導入の現場づくりは、自分達に合った「カイゼン」をすること。その「カイゼン」を継続的に行うこと。スクラムはより成果を出すための問題を見える化するフレームワークであり「常にカイゼンできる現場は強い現場」である。講演者の力強い言葉が印象に残る講演でもありました。

 アンケートでは、多くの方から満足した(もしくは非常に満足した)との声を頂戴いたしました。「実際にスクラムで開発しているという自信を持った講演でためになった。」との声や「実際の現場で行われた事がベースなので、非常に参考になりました。特にアンチパターンの視点が良かったです。」など多くの満足のコメントを頂戴しています。

なお、「UMLに関する話を期待したが、違っていた。」との声も頂戴しました。

今回は、アジャイル開発の事例収集を目的としたセミナーで、ご期待に沿うことが叶わぬ結果でしたが、アジャイル開発部会では、アジャイル開発でのUML適用を目指し活動しています。今後にご期待ください。

講演資料:ダウンロードへ
 UMTPでは今後も情報モデリング及びソフトウェアモデリングに関する技術解説や最新情報のご提供を通じて、我が国のモデリング技術の普及とモデル共有に向けた活動を展開してまいります。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。

皆様の益々のご活躍お祈り申し上げます。

ワークショップ実施報告

日時: 2013年2月25日(月)17:00〜18:30
場所: 株式会社オージス総研(東京 品川)
参加者: 10名
松浦 洋介氏(NECビッグローブ)、中原 俊政氏(東京情報大学)、竹政 昭利氏(オージス総研)、籬 耕平氏(ニコンシステム)、小倉 英一郎氏(菱友システムズ)、仁木 卓哉氏(アイ・ティ・イノベーション)、大森 麻理氏(東芝ソリューション)、古川 剛啓氏(中菱エンジニアリング)、原田 巌氏(オージス総研)、山田 悦朗氏(豆蔵)
概要: ・イントロダクション
・ミドルアップでの導入
・アジャイルな文化の導入
・チーム構成と組織
・チートシート
・プロダクトオーナーの育て方
・品質保証
・再利用とモデル
・その他
資料: 議論詳細

 

 

2013年5月

 

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