オフショア開発におけるUML適用事例セミナー 開催報告

オフショア開発におけるUML適用事例セミナー 開催報告
 2012年2月10日『オフショア開発におけるUML適用事例セミナー』が開催されました。これは、「UMTPオフショアソフトウェア開発部会」で研究してきました「オフショアソフトウェア開発を成功裏に終了させるために、モデリング技術をどう利用すればよいのか」の研究成果としてリリースした「オフショア開発向けUML適用ガイドライン」の普及活動の一環での事例セミナーです。当日は、秋葉原UDX GALLERY セミナー会場に多くの方にご来場いただき、講演に熱心に耳を傾けていただきました。
 なお、このセミナーはWebでのOn demand配信中です。
講 演 会 場
講演1「オフショア利用による販売基幹システム開発でのUML適用事例」
 日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービス事業ITアーキテクト 吉田亮様よりご講演いただきました。
 社内フレームワークを利用したオフショア開発(Javaによるカスタム・アプリケーション開発)を例に、どのようにUMLやUML支援ツールを活用したか具体的にご紹介いただきました。
 「オフショア成功のKeyはやはりツールを含めた日本側での標準化の徹底整備である事を再確認した」「開発における規約、作成物等参考になる部分が多かった」との新たな気付きの声や、「UMLの活用についてメリット、デメリット、工夫した点など具体的で大変参考になった」との声をいただきました。
講演2「オフショアでの販売管理パッケージの保守におけるUMLの活用」
 富士通アプリケーションズ株式会社 技術開発部 部長 森崎雅稔様よりご講演いただきました。
 業務パッケージの基盤ソフトウェアの保守を中国オフショアで実践した事例をご紹介いただきました。
 業務パッケージの保守作業の大半は業務アプリケーション部分に集中しており、基盤部分の保守はスポット的な作業になりがちで、基盤部分の保守要員を継続的に確保するのが難しくなったプロジェクトで、オフショアによる保守に取り組んだ事例の紹介です。
 「障害調査にUMLは有効と再認識できた」「パッケージ開発をしており参考になる部分が多かった」など実務をご担当されている方々からUMLの効果を再認識いただきました。
講演3「ベトナムオフショアを活用したPCサーバー&装置開発」
 グローバル・ナレッジ・ネットワーク代表 渡邉弘平様よりご講演いただきました。
 PCサーバー&装置開発案件でベトナムオフショアを活用した際のUML導入事例をご紹介いただきました。なお、開発の際にUMLと同時に使用されたコミュニケーションツールの活用など、海外アウトソーシングでの課題解決への取り組みも合わせてご紹介いただきました。
 「UML利用の目的、効果が分かり易く説明されており良かった。また、プロジェクト運営の構成が具体的に示されており参考になった」「やはり図で表記するのはオフショアで有効と再認識しました」との声の他に、「中国、インド以外の選択肢として検討したいと感じた」との声もあり、講演をきっかけに新たなチャレンジへの期待を窺い知ることができました。
講演4「映像配信の開発事例」
 株式会社OKIソフトウェア 情報ソリューション事業部 関西支社システム第一部 部長 原田恭宏様よりご講演いただきました。
 インドのソフトウェア会社に対してプログラム設計〜プログラムテストまでの工程をオフショア開発として実施した事例です。
 システム設計を日本側で行い、プログラム設計をオフショア側で実施する際の取り組み方、及びオフショア開発でプログラム設計にUMLを適用した場合のメリット・デメリットについての事例をご紹介いただきました。
 「UMLの使いどころについて具体的に示されており非常に参考になった」「UMLの使い方の課題が参考になった」「具体的なUML作成方針、参考になります。インドオフショアの特徴が良くわかりました」など参考になるとの声を多くいただきました。
 また、具体例の提示もあり「UML作成時の分析、UML表記ガイドラインの例示は、理解を深めるのに有用でした」との声もいただきました。
以上各セッションについてご紹介いたしました。

 当日は、お忙しい中、会場に足を運んでいただきました多くの皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。
 また、今回のセミナーはWeb上で ON Demand 配信を実施いたしております。下記から視聴いただけます、ぜひご覧ください。
 http://www.umtp-japan.org/modules/activity2/index.php?id=176

 UMTPでは今後も情報モデリング及びソフトウェアモデリングに関する技術解説や最新情報のご提供を通じて、我が国のモデリング技術の普及とモデル共有に向けた活動を展開してまいります。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
 皆様の益々のご活躍お祈り申し上げます。

2012年3月吉日

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