2020年10月7日夜、オンライン(Zoom)にてL2・L3・L4認定取得者を対象とした「L2/L3/L4認定資格取得者の集い」を開催いたしました。
この集いは、当協議会の問題作成部会(主査:羽生田 栄一)とモデリング実践部会(主査:中原 俊政)が、モデリング技能の一層の向上と、認定取得者相互間の交流を深めていただくことを目的に企画・実施したものです。従来は集合形式ですが、今回はCOVID-19対応としてオンライン上で開催しました。
はじめに、羽生田 栄一様からご挨拶と集いの趣旨のご説明をいただきました。
続いて、吉田 裕之様からL4試験の概要と受験者に期待することを紹介いただきました。
そして原田 巌様からモデリングワークショップを実施いただきました。
モデリングワークショップでは、最初に導入として、ソフトウェア開発で一般的になっているアジャイル開発の課題(図左)と、その解決策としてこれから行うモデリングワークショップの狙い(図右)のご説明をいただきました。
続いて参加者8名が2グループに分かれて、実際にモデルを作成し結果を共有するワークを以下の内容で実施しました。
- (1) 提示された課題「蕎麦屋を外国人に説明する」について、文章でより具体的な状況・バリエーション・シナリオを決めました。
- (2) (1)のイメージにそったポンチ絵を集めていきつつグループ全員の認識を合わせました。
- (3) 蕎麦屋をオブジェクト図、クラス図で表現しました。(1)(2)の手順を経たことで、説明したい内容を伝えるための要素は何で、それらがどんな関係にあるのかを表現するということを意識しやすくなりました。
- (4) 各チームの結果を全員で共有しました。
最後にまとめとして、原田 巌様から、チームで対話しながらモデリングをすることで開発対象への認識を合わせていくことの重要性と、モデリング力を鍛える方法を説明いただきました。 参加者の皆様からふりかえりとアンケートを通じていただいた声(一部)は以下の通りです。
よかった点
- 実践型のワークショップで良かった
- オンラインでグループワーク(モデリング)は無理だと思っていたが、できそうな気がしてきた
- モブモデリングを経験できた。メンバのアイデアに触発されてアイデアが出る経験ができた
- 自分ひとりでは絶対でてこないような意見もでてきて面白かった
改善点
- アイデアを発散させる際は問題ないが、クラス図に収束させていくところがオンライン(初対面、カメラオフ)では難しいと感じた
今後試してみたいこと
- 作成したモデルを対話に活用する
- 対話しながらモデリングする
実践的なワークショップに満足いただけた一方で、オンラインかつ初対面の参加者でグループワークを行う際の課題もわかりました。今後の改善に生かしたいと思います。
UMTPでは、モデリング技術の普及・展開と実践の機会の提供として、今後も同様のセミナーを継続していく予定です。今回参加できなかった皆様、次回は是非参加し、更にモデリング技術を高め、いずれはL4認定という頂点をめざしてください。
2020年10月