アジャイル開発事例セミナー 開催報告
2016年2月18日、オージス総研殿(東京 品川)にて「アジャイル開発事例セミナー」が開催されました。 これは、当協議会のアジャイル開発部会(主査:中原俊政(東京情報大学非常勤講師))が、皆様方に、アジャイル開発におけるモデリング適用の効果についてご理解を深めていただくこと、また、部会活動として、「アジャイル開発でのUML適用ガイドライン(V1)」のエンハンスに役立てることを目的として開催したものです。 今回は、アジャイル開発における計画と分析手法であるDtoDを、講演とワークショップにより、ご紹介し、ご理解いただきました。 |
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最初に『ユーザーストーリー超入門』と題して、株式会社オージス総研の藤井 拓様より、顧客の要求を自然言語で簡潔に表現したものとしての「ユーザーストーリー」と、機能要件を確定する手法としての「プラグマティックペルソナ」をご紹介いただきました。その後、張 嵐様を講師として、「会員管理システム の再構築」を題材に「ユーザーストーリー」の洗い出しを、皆様にご体験いただきました。 |
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株式会社オージス総研 株式会社オージス総研 藤井 拓 様 張 嵐 様 |
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ワークショップでは、チームに分かれて、「ユーザーストーリー」の「洗い出し」「整理」「見積」にチャレンジいただきました。チームの振り返りでは、「短い時間にいろいろな意見が出て気づきを得られた」「自由な発想でイノべーションにつながる」など、手法が重視している「議論」の効果を実感する声が上がりました。また、難しく感じた点として、「見積の難しさ」「ストーリーの大きさや品質のバラツキ」などの声が出ました。 次は、藤井様による『DtoD入門』です。アジャイルなプロダクトの計画策定と分析のための手法としてDtoDの基本概念をご紹介いただきました。まず、プロダクトを構成しうる選択肢である「プロダクトオプション」を7つの側面で考えるとし、「識別」「調査」「評価」「妥当性確認」を経て「オプション」から「プロダクト」を導き出し、導き出された「プロダクト」を7つの側面から整理し、紹介いただきました。 続いて張様によるワークショップです。『プロダクトの7側面を体験する』とのことで、「イベントの参加登録システム」の事例をもとに、皆様に演習問題に取り組んでいただくことで、各側面を、順を追って体験し、理解を深めていただきました。 アンケートでは、「体験を通じて理解を深めることができた」との多くの声をいただきましたが、内容の濃いセミナーで、「時間が短く感じられた」との声も多くいただきました。また、「内容が難しく、理解が追いつかなかった」との声もいただきました。今後の課題といたします。 |
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ワークショップ風景 | ||
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なお、当日の講演資料は下記よりダウンロードできます。 『DtoDに基づくアジャイル要求入門』 『等身大学教務システムの事前ビューオプションボード』 |
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UMTPでは今後も情報モデリング及びソフトウェアモデリングに関する技術解 説や最新情報のご提供を通じて、我が国のモデリング技術の普及とモデル共有 に向けた活動を展開してまいります。今後とも引き続きよろしくお願いいたします 皆様の益々のご活躍お祈り申し上げます。 |
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2016年3月
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