2023年度  L4試験認定取得者

合格者の声

2023年L4取得者この度、UMTP L4の認定をいただき、併せてBest Modeler of the Year 2023にも選出いただいたこと、大変光栄に感じております。これは決して私だけの力ではなく、実務や研修でご指導いただいた諸先輩方を始め、今までにお世話になった全ての皆様に支えられてのことだと考えております。改めて、感謝申し上げます。

私のエンジニアとしてのキャリアは、ユーザー系システムインテグレータのシステムエンジニアからはじまり、技術コンサルタントを経て、現在はユーザー企業で社内システムの企画・開発・運用を行っております。それらの経験のなかで、UMLモデリングの意味や価値を身に染みて感じ、技術の習得に取り組んできました。

UMLモデリングは現代のシステム開発にはなくてはならないものです。アジャイル開発、DXと、ホットな話題がフォーカスされがちな昨今ですが、UMLモデリングはこれらの基礎・基盤となるべきものと考えております。もちろん、UMLモデリング以外にも、学ぶべきこと、実践すべきことは多くありますが、UMLモデリングはそれらの土台となり、心柱となる技術体系であると、今回の試験を機に改めて実感しております。

今回認定いただいたL4試験は、L3までの試験とは次元の異なる経験でした。一方で、L4の試験は大変エキサイティングです。もちろん難度が高くはあるものの、その内容は決して理不尽ではなく、相当に練られた問題であるように感じました。

3ヶ月のあいだ、時には夜を(ほんとうに)徹して試験問題に向き合い、審査員の皆様から頂戴したコメントと格闘していくなかで、自分に不足しているものが次々に見えてくるとともに、これまでに書籍で勉強してきた、エリック・エヴァンス「ドメイン駆動設計」、マーチン・ファウラー「アナリシスパターン」、クレーグ・ラーマン「実践UML」、ロバート・C・マーチン「Clean Architecture」などで語られてきた技法が、実感として理解できるようになっていく感覚がありました。

最終版の資料を提出し、面接試験を終えた頃には、自らに不足がある実感、成長させていただいた実感、その双方が渾然一体となって、合格となっても不合格となっても納得できる……という不思議な感覚に襲われていたのを、今でも鮮明に覚えています。

まだまだ学ぶべき事が多い自覚があり、その一方で、新人の頃に「ドメイン駆動設計」を手にしてから、はや15年が過ぎており、遅々とした歩みである自覚もまたありますが、ウサギとカメの逸話を忘れずに、今後とも精進していきたいと考えております。UMLモデリングに関わる皆様には、今後ともご指導ご鞭撻のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。
(三菱電機株式会社 小瀧義久)

2023年L4授与式